PEOPLE
未来をつくる人
クレーン重機 CRANE OPERATOR
大型重機を駆使して造成。街づくりを一から行う現場で、驚きはやがて「やりがい」に変わった。
山﨑建設株式会社/辻聖也( 27歳 )/クレーン重機
入社後、初めての赴任先が岩手県陸前高田市だった。秋田で生まれ育ち、他県で暮らしたことがない辻聖也さんは、陸前高田と聞いて震災での被害のイメージが重なる。自分がその現場に行き、なんの役に立てるのか不安もあった。
山﨑建設は、ダム建設や土地造成などを得意としている企業だ。一方で風力発電をはじめとする環境事業も手がけている。秋田工業高等専門学校で、環境事業に興味を持っていた辻さんは、卒業後の進路に山﨑建設を選んだ。7年前のことだ。
入社後、2か月半の研修を経て訪れた陸前高田は、まだ瓦礫が残り、震災の爪痕が見られた。最初の仕事は、集められた瓦礫の分別。見たことのない量の瓦礫を処理する日々が続き、土地造成がいつから始まるのか検討もつかない。

やがて市内に、土を運ぶためのベルトコンベアーが敷設される。するとここから一気に工事は進んだ。土を運ぶピッチが速くなり、防潮堤や土地造成も見る見るうちにできてくる。「私はここの現場が初めてで、他の現場との比較ができないので、なんとも言えませんが、それでも目の前で起きている復興への軌跡と工事の早さに感動しました」と辻さん。最初はどうなることかまったくわからなかった現場だったが、今はそこに携われたことが大きな誇りになっているという。7年前と比べ、市内には飲食店も増え、外食好きの辻さんの楽しみも増えたそう。今後どんな現場に行っても、陸前高田での経験は自分の財産になる、辻さんは確信している(2020年取材)。
この記事の関連企業
山﨑建設株式会社
所在地/宮城県仙台市若林区卸町東3-2-28
連絡先/TEL.022-287-3511 FAX.022-288-9259
URL/http://www.yamazaki.co.jp/

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