40歳にして昨年、転職したんです。笹原さんは、曇りのない笑顔でそう言いました。「それまでは、別の会社で現場管理の仕事をしていました。いわゆる元請けの管理部署だったので、たくさんの会社、たくさんの業種、そしてたくさんの職人さんと接してきたのですが、今の会社の職人さんたちと仕事をした時に、「この人たちとずっと一緒に仕事がしたい!」と思ってしまったんです。もう、その情熱と勢いで今の会社に自分を売り込みました」。



総合的な元請けの管理から、外装専門会社の管理へ。同じ業界ではあっても、その内容は大きく違ったといいます。「これまでの仕事からさらに一歩も二歩も踏み込んだ、深い専門知識が必要ですね。そしていま、外装工事の現場では、設計段階では分からない、図面にも描かれない部分を現場で発見し、補っていく技術提案が行われています。私がこの会社に惹かれたのも、そういった提案ができる人たちだったから。職人としてのプライドと技術で、図面を超えたクオリティを実現する“人”。そんな“人”に、惚れたんです。実は私、元々は医療事務の仕事をしていました。そこから、建設の仕事に関わりたくて、ガードマンにウレタン吹付、足場掛け、いろんな工種を経て前職の現場管理、そして今の現場管理に就いたんです。正直、40歳での転職は怖くもありました。でも、自分が本気でやる気と興味を持ったなら、恐れず進まなければ。そうすることで、自分の道が開かれていくんだと思います」