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PEOPLE

未来をつくる人

現場の華、現場の要。見えないものを、見通して。

向井建設 株式会社 東北支店
吉田 勇平(32歳)

未来をつくる人 2019.06.03

鳶は、建築現場の華。目もくらむような高い場所で、誰よりも軽やかに、誰よりもスピーディーに仕事をこなしてゆく姿に、いつしかそんな呼び名がつきました。

「無茶をしているようなイメージを持たれがちですが、実際は安全第一ですよ。もちろん、及び腰では鳶の仕事は務まりませんが、誰よりも安全には気を配っていると思います。だって、もし事故でも起こしたら、現場がストップしてしまうんですから。鳶として、それだけは絶対にやっちゃいけません」。



16歳で入社し、32歳にして鳶17年目のベテランである吉田さんが真摯なまなざしを足場に向けます。鳶というと高所作業の専門職、ということばかりがクローズアップされますが、実際は足場組立のプロであり、現場全体の要でもある重要なスタンス。「足場は、本工事をするために不可欠なもの。だからある意味、誰よりも進捗を読んで、全体像を正確に把握していなくてはいけない。見えないところまでを見通す力が要求されるんです。これが、最初は本当に分からない。入社してすぐは、辛かったですよ。分からないから、言われた通りのことしかできない。歯痒いばかりでした。でも、3年目のある時、ゼロからひとりで足場を組んでみろ、と言われてやってみて、その時に初めて“見えた”んです。“これは俺の仕事だ”という実感ができた。それから、仕事がどんどん楽しくなりました」。

今では多くの後輩を指導する立場となった吉田さん。自分の若い時代とは、少しずつ現場にも変化が起きているといいます。「以前は、“見て覚えろ”と自主性に期待することが多かったけれど、今はちゃんと教えることの方が多い。ひとりひとりの速度に合わせて指導して、成長を見守るのが今の現場の主流です。学歴なんて関係ないです。必要なのは、やる気だけ。足場って、建物が完成した時には跡形もなくなるものですよね。でも現場は、足場を組むことに始まり、足場を片付けることに終わるから、最初から最後まで現場に立っているのも鳶なんです。自分の携わった建物が何年もずっと愛され残っているのを見るのは、本当に嬉しくてやりがいを感じる。そんな気持ちを、後輩たちとも共有したいですね」

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連絡先/TEL.022-267-2611 FAX.022-267-3159
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