広い体育館に、シューズの摩擦音とボールの弾む音が響く。岡部さんが所属するバスケットボールのクラブチームの練習日です。

「仕事が終わった夜や休みの日に、チームの練習やスポーツ少年団のコーチをしています。自分でプレーするのはもちろん、子供たちにバスケットの魅力を伝えられることの喜びや楽しさが大きいですね。自分は、24歳の時に今の会社に入ったんです。18歳くらいの時に今の社長が元いた会社でアルバイトをしていたのですが、自分はその後別の職に就いていて。社長が会社を立ち上げる時に、“お前と一緒に、つくっていきたいんだ”と誘われて。たった1年しか一緒に働いていない自分に言ってくれたあの言葉が、自分を決心させたんです」。

現場では、鳶職人として時には60人規模の人員に目と気を配っています。「大きな現場だと、人も多いし工期も長い。いろんな人と知り合って一緒に仕事ができるのがおもしろいですね。それに、自分にとって仕事とバスケットの両立は、職場のみんなの理解と協力なしには成り立たない。仕事も趣味も、チームワークが大切です」（2019年取材）。