秋田市の中心部から少し離れた住宅地にある中華料理店。黄色い看板に黒字で大きく書かれた「来華」の文字がよく目立つ。創業から30年以上、とんこつスープをベースにしたラーメンやちゃんぽん、そしてとんかつ、焼肉、ホルモンなどの定食類、さらには麺類とご飯がセットになった大衆食堂定番の「炭水化物＆炭水化物」というパラダイスメニューもしっかりとおさえている。

「せっかく来てくれるお客さんががっかりしないよう量は少し多めかもね」と笑顔で話す店主の石川和夫さん。盛りのよさだけではなく、各料理へのこだわりもそれぞれに強い。一見、博多ラーメンのような豚骨スープも、秋田の人たちでも食べやすいようにと臭みを際立たせないように工夫したり、大盛りメニューだけでなく、少食の人向けに「少なめメニュー」を作ったりと、どこまでもお客さんを大切にする姿勢は創業以来変わっていない。

「なんとか30年以上やってこられたのは、お客さんのおかげ。チャーハン、ちゃんぽん、とんかつ…どのメニューも気に入ってくれている常連さんがいます。これからも味をしっかり守りながらがんばっていきます」と店主。秋田市民の、おもに男性諸氏のお腹を満たす人気中華料理店には、今日も開店と同時に多くのお客さんが来店していた（2019年取材）。