

いわきのオモウマの名店でジャンボメニューに挑戦!?
創業は1976年というから、もうすぐ誕生から50年を数える老舗食堂。とはいえ格式ばったものは一切なく、いつでも気軽においしい食堂メニューが味わえるのが大将のいいところ。いわきでは「お腹いっぱい食べたい時は大将へ」そんな言葉が、地元の人の間でよく囁かれているとかいないとか。通常のメニューでも十分に満足できるのは言うまでもないが、大将ではほぼ全てのメニューに、「大盛」プラス200円でごはん350g、おかず1.5倍、「ジャンボ」プラス350円でごはん550g、おかず2倍、「ジャンボプラス」でごはん900g、おかず2.5倍というオプションが用意されているのだ。


むろん、麺の場合も同様。ごはんだけでなく、おかずも増やすというところが心にくい。客の心理をよくわかっている。「唐揚げ定食」「肉野菜炒め定食」「大将ラーメン」などなど、ボリューミーなメニューがずらりと並ぶ中、大将で創業以来の名物となっているメニューが「辛口焼肉定食」だ。「えっこれ回鍋肉定食じゃないの」と言うなかれ。辛味の入った特製ダレが味の決め手で、微妙に回鍋肉とは違うのである。
町中華の人気者揃い踏み
名物「大将ドリームセット」

令和の飲食店の歴史は、そのまま物価高騰との戦いの歴史でもある。小麦粉、油、調味料、米、豚肉、鶏肉……とにかく扱うもの全てが値上げされていく。しかし、そうした時代の波に逆行したかの如きメニューが令和の時代に登場したのである。大将のオールスターがワンプレートにドッカーンと盛られた「大将ドリームセット」だ。先述の辛口焼肉定食、唐揚げ、さらには焼きそばにカレー、その合計総重量3kg超という特大メニューである。さすがにこのメニューは圧巻である。圧巻であるがゆえに一般人は食べたいけど食べられない。そんないわき市民の声にお応えして登場したのが「大将ドリームセットミニ」だ。食べられる料理は同じで、それぞれの量を減らしている。「ミニなら私でも食べられそう」と侮るなかれ。こちらも総重量は1kg超え。気軽に食べられる量ではない。さすが大将、ミニでも大盛? 味だけでなく食べる楽しさも感じられる大将だからこそ、長年親しまれ、常連客も安心して通っているのだろう(2025年取材)。

所在地 福島県いわき市好間町中好間中川原52
電話 0246-36-2943