COLUMN 職人の胃袋を支えるガテン飯
土木/上村亜叶夢さんのオススメ!!

創業80年の名物食堂で、伝統メニューを味わう

食堂きかく

昭和15年頃に創業したというから、かれこれ80年は経つ石巻市飯野川地区の名物食堂。現店主の佐藤宗雄さんは、2代目で、創業当初からの味を守りつつ、時代に合わせてメニューをブラッシュアップしてきた。そのうちの1つがサバだしの中華そば。サバの頭の中骨から身を取り除いて水洗いし、時間をかけて乾燥させだしに使う。魚の臭みは一切なく、コクがありながらあっさりとしたスープに仕上がる。このサバだしスープは、中華そばのみならずソースかつ丼やカレーなど、さまざまなメニューに使われているというから、まさに「食堂きかく」の味を支える屋台骨だ。

このサバだしをベースに、地元の大学とコラボした新たなサバだしラーメンも作っている。こちらは、たっぷりのネギやニンニクを加え、コショウを振りかけ、ちょっとスパイシーな仕立て。サバつくねもゴロッとのっかり、ボリュームもアップ。ご当地名物として話題になっている。

ラーメンメニューに、半分サイズのかつ丼やチャーシュー丼、カレーライスなどのご飯ものを組み合わせるのが、この店のお客さんの間では定番。自分好みの組み合わせで、中華そばと丼を楽しみ、昭和の香りする老舗食堂の味を存分に満喫したい(2021年取材)。

この記事で紹介したお店
食堂きかく

所在地/宮城県石巻市相野谷字飯野川町171
連絡先/TEL.0225-62-3381