COLUMN 職人の胃袋を支えるガテン飯
型枠大工/金持健太郎さんのオススメ!!

昭和40年創業の大衆食堂、甘いモツ煮が愛されている

館の丸食堂

丼いっぱいのご飯に味噌汁、湯気を上げるホルモン、これぞ秋田市郊外の人気食堂「館の丸食堂」のホルモン定食だ。創業は昭和40年というから、かれこれ55年が経つ。朝7時から営業し、秋田市内の多くの働き人の胃袋を満たしてきた。

「昔から全然変わってないから、もう古くて」と年季の入った表の看板をさしながら笑顔で話す店主の佐々木千恵美さん。創業時から人気があるホルモンは、たっぷりの豚の内臓を味噌、酒、砂糖などで味付けし、長時間大鍋で煮込む。「特に変わったことはしていない」と話ながら、大きな鍋をゆっくりおたまでかき回しながら、注文の度にホルモンを皿に盛り付けていく。甘じょっぱい香りがブワッと立ちのぼり、それだけで食欲を刺激される。「強いていうなら味付けがよそのホルモンと少し違うかも」と佐々木さん。地元の人の好みに合わせ、甘めに仕上げているのだという。

これがまたご飯に合う。そういえばこのご飯の盛りがすこぶるよくて、通常の倍以上はありそうだ。使っている米は地元産の「あきたこまち」。真っ白なご飯と特製だれがしたたるホルモンを一緒に口に運んで食べるのが、館の丸流至福の食べ方。大盛りご飯もあっという間になくなってしまうこと必至の魅力あふれる定食である(2021年取材)。

この記事で紹介したお店
館の丸食堂

所在地/秋田県秋田市浜田字館ノ丸51
電話/018-828-2506