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未来をつくる人

3代にわたって鉄筋工を務める、鉄筋家族の若きホープ。

有限会社青山鉄筋工業
立山 雄貴(28歳)

未来をつくる人 2021.01.26

祖父・祖母、父、そして自分と代々鉄筋工として働く鉄筋家族に生まれた立山さんは、東京で空調の仕事を経験後、秋田へとUターン。以来6年間、鉄筋工として働いている。
「もともと家族が鉄筋工だったこともあり、帰って来ようと思った時に父のいる会社で鉄筋工をするのがいちばんいいのかと思って」と話す立山雄貴さん。幼い頃から祖父母や父の仕事ぶりを見ていたこともあり、鉄筋工になることへの違和感はなかったという。「DNAにすり込まれている」と同僚から冗談半分に言われても、「そうしたこともあるかもしれない」と、就職後は自身でも感じることがあるという。
しかし入社当初は、鉄筋工の大変さが身にしみた。
当たり前だが、道具の名前も仕事の段取りも、何もかもわからない。「父が鉄筋工として同じ会社にいる。そうなるとなんとなく周りの期待みたいなのを勝手に自分で感じてしまって」そう話す立山さんは、入社当初から早く仕事を覚えようと毎日、真面目に打ち込んだ。



鉄筋工の仕事は、建物の柱や梁、床などのコンクリート部分に鉄筋を組んでいく。基本は会社の加工場で加工した鉄筋を現場へ運び、あとは微調整しながら組む。「簡単ではないのが、配筋図から鉄筋の量やサイズを読み取ることですね。ベテランの職人は素早くそれを理解し数字を拾っていく。6年経ちますが、私はまだまだです。早くそうなりたい」と立山さん。最初は「父がいるから」という理由で始めた鉄筋工という仕事に、だんだんと魅力を感じ始めている。「鉄筋が組み上がって、コンクリートを入れる前ですかね。鉄筋だけがずらっと見えるのは壮観ですね。やってよかったという達成感もあります」。この仕事ならではのやりがいも、立山さんは感じられるようになってきた。「外で体を動かすのが好きな人に向いている仕事。天気のいい日は気持ちいい。最初はきつくても、慣れてくると体も自然に動くようになってきます」そう話す立山さんも、いよいよ次の現場で初の職長となる可能性が高い。
「今の現場では父が職長で、私が職長の下で現場を差配しているという感じです。わからないこと判断できないことがあれば父に相談しながら進めています」。たくさんのことを学び、ようやくむかえる職長の現場が今から楽しみで仕方がない。

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有限会社青山鉄筋工業

所在地/秋田県潟上市天王字蒲沼139-9
連絡先/TEL018-878-6590

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